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2005.05.16

階級社会

Class Matters - Social Class in the United States of America ― 米ニューヨーク・タイムズ紙で始まった合州国社会の“階級”の検証。一日目の概観記事 "Class in America: Shadowy Lines That Still Divide" では、以前のように宗教や人種、党派傾向などの属性とは強く結びつかなくはなったものの、アメリカ社会における“階級”の力は強まってきていると論じている。

物質的な豊かさがある程度、社会全体に行き渡ったため、「自分の親よりも豊かになった」と考える人は多く(45%。「親よりも貧しくなった」と答えたのは16%)、また「上の所得層に移動するチャンスは増えた」と考える人も多いが、親の収入が子への教育投資に反映され、それが子の収入に反映される傾向が強まってきており、実際には所得層間の移動が減ってきている。最高位1%の高収入層の収入が飛躍的(137%)に伸びているのに対し、最低位20%の低収入層の収入はあまり(7%)伸びていない。ただし、高所得層は以前なら“楽をして”お金を得ていたのに、今は低所得層よりも総じて長く働かなければならない。等々の話が紹介されている。

以前なら高所得層は共和党、低所得層は民主党という色分けが当たり前だったが、現在は銃規制や同性婚といった問題について低所得層では右傾化が進行して、両党ほぼ互角の情勢だとも述べられている。

政治のアジェンダが所得層/階級とは別の軸に排列されるということは、そのぶん“階級”の意義付けが薄れたと言えるのではないかとも思うが、端から見ている者には、別の軸で動いているように見せながら実は共和党の政策(税制や社会保障)は超富裕層の厚遇を着実に推し進めているようにも思われる。もちろん、日本の社会と政治を端から見ていても同じように感じるのかもしれない。

以前書いた所得格差関係の記事:

2005年 5月 16日 午後 08:45 | | この月のアーカイブへ

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