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2005.03.10

今、フランスの高校生たちが熱い!

165.000 lycéens défilent dans toute la France ― 保守的な Jean-Pierre Raffarin 首相、François Fillon 教育相の内閣が推し進めている教育改革に反対して、フランス各地で16万を超える高校生が抗議行動を行なったことを伝える仏リベラシオン紙の記事。

まず、多数の高校生が街に出て活発に与党の政策批判の行動を行なっていることに驚いてしまう。例えば日本の国立大学法人化にしたって、それがどのように大学教育を歪めるかは分かっていたのに学生主体の反対運動がほとんど起こらなかったこと(あるいは、今の問題である運営費交付金の削減や、その結果である学費の値上げに対してほとんど学生から抗議の声があがっていないこと)と対比して見てしまうのは酷だろうか。

実は、この記事を書くのには、かなりのためらいがある。私はこのニュースの背景をよく知らないのである。2月に10万人超の規模のデモがあり、その結果、主な争点であったバカロレア資格試験の改革を政府に棚上げさせることに既に高校生たちが成功したことは知っていた(朝日新聞の記事World Socialist Web Site の記事)。今回、高校生たちは法案の白紙撤回を求めて抗議行動を続けているようであるが、私はその法案の全体像を私は把握していないので、運動の主張について立ち入った論評はできない。運動の持続力にただ驚くばかりである。この中から強い指導者が現われたり、エポックを画するような意識が生まれたりすることを予想させられる。

高校卒業資格(baccalauréat, "bac")に内申書点を含めるか否かといった具体的な争点と違って、今、日本で経済界からの圧力で行なわれようとしている新自由主義的な教育「改革」や教育基本法の「改正」は、教育を受ける側(生徒、学生)にはその影響の感覚を身体化することが確かに難しいかもしれない。それでも、教育の問題は「大人」たちあるいは政治家たちだけが論じるべき問題ではなく、彼ら彼女たちにとって「自分」の問題であるはずだ。

2005年 3月 10日 午前 12:00 | | この月のアーカイブへ

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コメント

フランスと日本では大学の数も、進学できる人間の数も違いますから、安易に比較するのは酷だと思います。

大学へ持つ国民の意識や期待も違いますし。

投稿: むにゅう | 2005/03/10 7:49:38

そうです。で、そういう違いがあって難しいだろうけれど、それでもやはり「自分の問題」として考える必要があるぞというのが、私の記事の趣旨です。

投稿: うに | 2005/03/10 8:13:18

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