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2005.03.24

WTOと人権

Planting the Rights Seed: A human rights perspective on agriculture trade and the WTO3DInstitute for Agriculture and Trade Policy という2団体が発行した農業貿易自由化に関するパンフレット(PDF、本文15ページほど、133k)。WTO の現行の枠組みでのグローバリゼーションが人権擁護の立場から有害であることを論じている。

目新しい論点はないと思われる(私は素人なのでよく分からない)が、WTO 農業合意(AoA: Agreement on Agriculture)の入門としてとても読みやすい。発展途上国では人口の70%が農業に従事していて、農業生産の主たる目的は国内の消費であり(農業全体に占める貿易の割合は10%に過ぎない)、工業国が過剰農業生産によって不当に価格を下げて農作物を輸出(ダンピング)している状況は、発展途上国の農民の基本的な人権に関わるという主旨である。トランスナショナルなアグリビジネスは寡占状態にあって、貿易の非障壁化によって利益を得るのは現実にはこれらの一部の企業に過ぎない。ダンピングへの強力な対抗策を打ち立てることや、貿易以外の要因を考慮することが必要であるとしている。日本政府の農業保護政策をノルウェー、スイスなどのものと並べて、ある程度の評価を与えている。

2005年 3月 24日 午後 08:25 | | この月のアーカイブへ

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