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2005.03.21

ムスリムの国々の憲法

The U.S. Commission on International Religious Freedom (USCIRF) がまとめたムスリム住民が人口の半数以上を占める国々の憲法の比較調査。44か国を調査して、大幅な多様性をそこに見出している。

報道資料にそって、要点を追う(国数、国名は報告書本文から拾ったもの):

  • 13億を上回るとされるムスリム人口の過半数が暮らすのはイスラム共和国(10か国)でもイスラムを国教とする国(12か国)でもない。つまり、政教分離を定めている(11か国)か、もしくはイスラムが憲法の中には言及されていない(11か国)国々に住んでいる。
  • イスラムを国教とする国においても、信教の自由を定めている場合がある。国際的な標準から見ても遜色がない場合がある(パキスタン、バングラデシュなど21か国)。
  • イスラムを国境とする国においても、表現、集会、結社の自由を定めている場合がある。また、特にジェンダーによる不平等や差別を禁じている場合もあり、それらの国の定めは国際的な標準から見ても遜色がない(アルジェリア、シリア、チャドなど)。
  • ムスリムの多い国の憲法の中には、国際的な人権規定等を盛り込んでいる場合もある(オマーン、カタール、レバノン、ギニア、マリなど)。

ちょっと戸惑いを感じさせる書き方なのは、イスラムは不寛容で、女性差別がはげしく、自由が抑圧され、云々といった先入観を読者が持っていることを前提にしているからだろうか。報告書の主な目的は、イスラムと民主主義的な理念が共存しうることを示し、イラクやスーダンなど、これから新しい憲法の起草に着手する国々をそのような目からとらえることである。

報告書はこのほか、イスラム共和国またはイスラムを国教とする国22か国のうち、18か国でイスラム法が法的な位置を占めていること(アフガニスタン、アルジェリア、バーレーン、エジプト、イラク、イラン、ヨルダン、クウェート、リビア、マレーシア、モルジブ、モーリタニア、オマーン、パキスタン、カタール、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、イエメン)、イスラムを国教とはしていない国のうち4か国がイスラム法に法的な位置を認めていること(コモロス、ガンビア、スーダン、シリア)を記している。

2005年 3月 21日 午前 10:40 | | この月のアーカイブへ

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