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2005.01.28

拝啓 知的財産戦略本部様

著作権保護期間延長反対の観点から知的財産推進計画2004の見直しに関する意見を送りました。下手な文で恥ずかしいですが、「こんなのでもいいのなら」と思って一人でも多くの方が意見を提出されることを願っています。

知的財産推進計画2004」の見直しにあたり、著作権保護期間の延長については慎重に対処していただきたいと思います。

「知的財産推進計画2004」では、第4章-9-(9)-2)-iii) に、映画以外の著作物に関し「関係者間協議の結論を得て、2004年度以降必要に応じ、著作権法の改正案を国会に提出する」とあります。著作物の視聴者や読者もまた“関係者”です。関係者の一人として、私は著作権保護期間の延長が利益を著しく損なうものと考えます。そのため、保護期間の延長には反対いたします。

第2章-I-5-(2) 等に、保護期間を定めるにあたって国際的な整合性を考慮することを含意する施策が提唱されていますが、WIPO 著作権条約の現代にあっても、著作権の国際標準はあくまでもベルヌ条約、つまり保護期間50年です。米国などが70年への延長を行なっているからといって、それに合わせようというのは、政治のさまざまな面で国民の間で批判の高まっている“対米追従”でしかありません。

第4章-9-(12) にもあるように、著作物の保護にあたっては、権利者の利益と公共の利益とのバランスに留意し、公正な利用を促進する必要があります。音楽や文章の保護期間を現行の50年から70年に延長するのは、公正な利用に供する機会をいたずらに減ずることに他なりません。

映画の保護期間が公表後の年数であるのに対し、音楽や文章の著作権の保護期間は作者の死後50年です。単に年数を合わせるのでは、著作物全体を通じての保護期間のバランスを崩すことになります。

以上、「知的財産推進計画2004」の見直しにあたり、著作権保護期間のこれ以上の延長を行なわない政策を盛り込むことが望ましいという私の意見をお伝えいたしました。

締め切りは2月14日です。送信フォームにはなぜかフィールドがありませんが、意見記入要領には、「氏名、職業(または所属団体)、連絡先(住所、電話番号、ファックス番号及び電子メールアドレス)」を書くようにとあります。

送信した後の画面が「送信完了 ご意見の投稿ありがとうございました。 戻る」という至って簡単なもので、cgi のどこかに "> /dev/null" とか書いてあるのではないかと、ちょっと心配になりました。ファクスでも送っておいたほうがいいだろうか。

意見募集開始の情報源は謎工さん。青空文庫の掲示板で教えてくださいました。

以下は独り言:うーん、青空文庫としては今すぐこの問題に積極的に取り組むのはむずかしいのかもしれません。私はかなり他者(権力)と向き合う(闘う)ことによって自分を見つけようとしているところがあるのですが、青空文庫はそうではなくて、自分をこつこつ築く営みの中から自然と自分の姿が見えてくることを期待しているのでしょう。青空文庫に集まる多くの人のそんな静かな自信が私にはうらやましく思えます。

2005年 1月 28日 午前 12:01 | | この月のアーカイブへ

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