グーグルによる図書館の電子化
Google がミシガン大学図書館、ハーバード大学図書館、などと提携し、非常に大規模(総計1,500万冊以上)な書籍の電子化に取り組むというニュース。ブログでは既に TeleRead や Stella さんの StarChartLog が取り上げています。
12月14日 22:30 現在、University of Michigan のサイトに大学側の報道資料が掲載されています。700万冊の蔵書を Google が電子化し、そのエンジンを通じて検索できるようにするとされています。書籍まるごとの閲覧などが学外からできるようになるかについては、「公立大学としての使命に沿った形で電子化資料を提供する。例えば、大学は複写やダウンロード可能なテキストに加工するなど、図書館利用者の便宜を図ることが考えられる」という、ちょっと微妙な書き方がされています。
14 日 23:00 (アメリカ東部時間で 14 日朝 9 時)、予告通り、Harvard University Library にも発表とFAQが出ました。ハーバードでの当初のプロジェクトは 4 万冊に限られたものです。時期は明らかではないものの、パブリック・ドメインの書籍については学外からも参照できるようになることが明記されています。
New York Public Library の報道発表は、パブリック・ドメインの書籍の“フル・テキスト”が無料で入手可能になると書いています。
これを書いている時点(15日0時直前)では、スタンフォード大学、オックスフォード大学のサイトにはまだ何も掲載されていないようです。Google のプレスリリースもまだみたいです。完全なテキスト化がされるのか、それとも画像+キーワードの形になるのか、フォーマットはどのようなものになるのかなど、気になる諸点はまだ謎のままです。
「図書館利用者のプライバシーは守られるのか」「英語資料の寡占状態がより深刻化するのではないか」「著作権保護期間延長で20世紀が空白の世紀になってしまうのではないか」など心配はありますが、いよいよ本の未来がやってきたという感じです。もしかすると、今日が 21 世紀の本当の始まりなのではないかと思ったりします。
2004年 12月 15日 午前 12:04 | Permalink | この月のアーカイブへ
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» 「グーグルによる図書館の電子化」二大学の発表 トラックバック 馬骨亭日乗
うにさんの「壊れるまえに・・・」の記事、「グーグルによる図書館の電子化」を読みました。
うーん、エスペラントのテキストをもっとネット上に公開したいなぁ、という... 続きを読む
受信: 2004/12/21 23:43:03
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コメント
これはすごい。ためしてみました。例のところにロミオとジュリエットがあったんでそのままコピペ。てっきり古いのがでてくるかと思ったら、最近のバージョンでした。
グーグルのプレスリリースなどをみると、出版社が新刊をあげるよう促しています。すごい時代ですね。未来を感じます。
投稿: PWPやまぐち | 2004/12/22 12:04:29