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2004.04.04

雇われ国家の再軍備

Fickle, Bitter, and DangerousZ Magazine に出た Chalmers Johnson さんのインタビュー。表題の「移り気で、にがくて、危ない」とは、アメリカの外交政策が今後その雇われ国家によってどのように見られていくかについての Johnson さんの予測であり、アメリカ政府への警鐘である。

インタビューの中で Johnson さんは、9.11 に見られるような反米感情が、冷戦期およびその後のアメリカ政府の外交政策が生み出したものに他ならないことを明らかにしている。9.11 以後のアメリカ政府の姿勢が金大中大統領のピョンヤン訪問によって道が開かれつつあった朝鮮半島の平和に水を差したこと、現時点で東アジアに軍事的な脅威が存在しないにも関わらず米軍の駐留を理由づけるために朝鮮半島情勢や中台関係の緊張をアメリカが望んでいることなど、頷くべき指摘が多い。

Johnson さんの発言は、鳥瞰的な状況分析としてまっすぐに筋の通ったものだと思う。しかし、現実の生活の中で私たちがどう行動していくべきかを考えた時、話はもう少し複雑であるかもしれない。Johnson さんが指摘するように、アメリカは日本の再軍備をもくろんでいて、日本がアメリカの雇われ国家、衛星国家であることによってそれが現実となりつつあるわけだが、日本の政治の中で、軍国主義化はおそらく“真の独立国家たる日本を目指して”といった宣伝文句とともに推し進められていくのではないだろうか。(小泉首相のように日米同盟をことさら強調する場合には、“対等のパートナーになるため”といった言い換えが行なわれるかもしれない。)そしてそのような主張をする者の一部は民族主義者としての信念からそう言い、別の一部は日本がアメリカの雇われ国家でありつづけることを望むその意図を覆い隠すための嘘としてそう言うのである。平和を護ろうと考える私たちはその両者を相手にしなければならない。相手の土俵(つまり、見た目の二倍の広さがあるわけである)に乗せられないよう、十分に注意が必要である。

2004年 4月 4日 午前 11:28 | | この月のアーカイブへ

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