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2004.03.31

猫はどんどん続く

Mark Stanfill さんの The Infinite Cat Project に、ウニ次の猫その次の猫、そしてそのまた次の猫が登場。ウニにちょっと色と柄が似た Peaker ちゃん。 少しオレンジがかった白の地に大きな黒のブチの入ったSkinny White Boy ちゃん、黒猫の Farrusko ちゃんだ。 まだ画面の奥のほうにウニが見える。次ぐらいで判別不能になりそう。

2004年 3月 31日 午後 04:32 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2004.03.30

ウズベキスタン

ウズベキスタンの首都、タシュケントで爆破テロがありました。ウズベキスタン政府の発表では、Hizb-ut-Tahrir という反政府勢力と国際テロ組織の関与が示唆されていますが、現地では、それを疑問視する声も出ているようです。(中央アジア情勢を報ずる EurasiaNet.org の記事。)

ちょうど一年前の今ごろ、私は仕事でタシュケントに行っていました。 爆発のあったバザールの近くにも行ったので、何となく他人事とは思えない気もします。

ウズベキスタンに詳しい同行者からも聞き、実際にタシュケントで会った人たちからも言われたことで一番印象に残ったのは、経済の歪みというか、裏経済の発達です。ロシア語の通訳をしてくれた人は大学の教員だったのですが、彼女の一か月の給料は、通訳の仕事一日分と同じだということでした。もちろん、だれも表の給料だけでは暮らしていけない。だからだれもがさまざまな裏の仕事をして生活しているということみたいです。

ソビエト崩壊後の体制変換を機に、いろいろな国が官民のあらゆる分野に権益を確保しようと入ってきていて、一部の人はそれの関係で非常に潤っているように思えました。私は仕事の日程上、首都の中しか見られなかったのですが、おそらく田舎の方ではそういう形で裏経済に参加することはできないだろうから、一歩首都を離れたら、人々の暮らしはずっと貧しいのではないか、などと考えながら帰ってきました。

だから私は、今回の爆破事件がごく一部の急進的な暴力集団によるものと決めつけてしまっていいのか少し疑問に思います。体制への不満は確実にもっと広い層に広がっていると思います。そして過激派と言われる人たちとそれ以外の人たちを明確に区別する線はとても引きにくいのではないか。もちろん、テロを支持する人は少ないだろうとは思いますが、「テロとの闘い」をするだけでは、人々が不満に思っている政治や経済の体制は変わらず、より根本的な問題の解決ができないのではないか、そんなふうに思ってしまいます。

限られた見聞で推測するのは危険だと、自分でも警戒しています。ただ、その場所に行ったことがあるために、あれこれと想像をめぐらすことができたのは幸いなことだと思います。どこどこでテロがあった、何々人が事件を起こしたなどのニュースを聞いて、私たちがいだく感想、ブログや掲示板に書き付ける言葉は、往々にして、想像力に欠いて平面的でありすぎはしないでしょうか。

2004年 3月 30日 午後 06:50 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2004.03.29

チョムスキーの提示する答え

The Invasion of IraqTurning the Tide に掲載された Noam Chomsky によるイラク侵攻の評価。「イラク侵攻に反対した人たち(少なくとも、問題点をしっかりと考えた人たち)は皆、侵攻が何らかのよい結果ももたらすだろうと考えていた。軍事介入が多くの場合そうだからである。」 という文で始まるこの論考を、私は自分が一週間前に書いた「まだ疑問に感じること」への極めて直接的な答えとして読んだ。

チョムスキーは、イラク侵攻には、経済制裁体制を終わらせたこと、そしてサダム・フセイン政権を追い落としたことという二つの効果があったと考える。経済制裁によって引き起こされた様々な問題はそもそもアメリカ等が引き起こしたもので、その実施形態が誤っていたのであり、侵攻以外の方法でも終わらせることはできたのであるから、これによって軍事侵攻を正当化できないとする。そしてもし、経済制裁が解除されていたならば、イラクの民衆は自らの手で(チャウシェスク、スハルト、マルコス、デュバリエ、全斗煥、モブツなどと同様)サダム・フセイン政権を倒すことができたであろうと考える。したがって、これによる正当化も許されない。

今後の検証課題としては、イラク侵攻が、テロの拡大、大量破壊兵器の拡散、そして国際法秩序の崩壊を招いてはいないかという点をあげ、世界の多くの人たちによる反対にもかかわらず行なわれた軍事侵攻がこれらの点によって評価を決められるべきだと述べている。

至極妥当な論だと思う。ただ、復興や人道支援にしろ、テロや大量破壊兵器の脅威にしろ、繰り返され増幅されていくお題目に対抗するだけの直感的な説得力を多くの人がこの論に見出すことができるかは心配だ。

2004年 3月 29日 午後 07:07 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2004.03.28

中国での言論統制?

中国国内から Typepad などのブログ・ホストへのアクセスができなくなっていると、Living in China や上海在住のブロガー China Herald などが伝えています。 ISPがブロッキングを行なっているらしいです。

これが政府の意向によるものかどうかなど、分からないところがあるけれど、自由な情報伝達を阻むことは、政治体制の違いによらず、現代の世界にふさわしくないものだと考え、ここに抗議を表明します。

さて、日本のネットの様子を振り返ると、国粋主義的というか外国人排斥的な言説が目立つことを私はとても心配しています。本来なら、自由な思考者、表現者であるブロガーの私たちは国境を越えて連帯できるはずだと思います。そのような方向で私たちは力を合わせることができるでしょうか。

2004年 3月 28日 午後 08:40 | | コメント (0) | トラックバック (0)

希望

昨夜、NHKスペシャル「遺族たちの対話」を見た。パレスチナ過激派による自爆テロ被害者の遺族とイスラエル軍の攻撃による死者の遺族が、お互いへの憎しみと報復の連鎖を断ち切るよう、自ら苦しみ、そして人々に訴えるという内容。人間の真の強さとその可能性を見せてくれる、とてもよい番組だったと思う。

もちろん、パレスチナを取り巻く大きなうねりの中で、この運動は本当に小さな存在である。明るい結果をもたらすだけの力と時間が彼らに与えられているかどうかは、今後の歴史の検証を待つ他ないのであろう。遠くにあって、それでも私はこの人たちに連なりたいと望む。

2004年 3月 28日 午前 09:01 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2004.03.27

サルトルとカミュ

Accidental FriendsThe Nation 掲載の Russell Jacoby さんによる、Sartre と Camus をめぐる新刊(Ronald Aronson, Camus and Sartre: The Story of a Friendship and the Quarrel That Ended It)の書評。 過去数週間の間にどこかで(それがどこであるか思い出せない)この本の書評をもう一編読んだのだが、それよりもバランスの取れた評であるように感じた。

サルトルと比べ、カミュはその(短い)生涯を通じて思想的に一貫していて、道徳的であり、その反共産主義の思想がその後の世界では評価を得たが、植民地主義についてはカミュがあいまいな立場を取ったことを批判している。また、サルトルもカミュも、政治的なコミットメントの重要性を認識し、それを実行に移した点で、その後にフランス思想界で活躍したフーコーやデリダと異なることを指摘している。

次にあげるサルトルの言葉は今もなお私たちの取るべき道について、厳しい教えを含んでいると思う。

A fine sight they are too, the believers in nonviolence, saying that they are neither executioners nor victims. Very well then; if you're not victims when the government which you've voted for, when the army in which your younger brothers are serving without hesitation or remorse have undertaken race murder, you are, without a shadow of doubt, executioners.

2004年 3月 27日 午後 12:50 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2004.03.26

チョムスキーのブログ

Turning the Tide ― Noam Chomsky のブログ。まだ始まったばかりらしい。Z Magazine のサイトにある。MetaFilter の記事で知った。

2004年 3月 26日 午前 07:01 | | コメント (0) | トラックバック (0)

Happy Birthday, Aretha!

緊急入院が伝えられ、容態が心配されていた Aretha Franklin さんが、無事、退院しました(cnn.com)。記事によれば、3月25日はアレサの62歳の誕生日だ(った)そうです。おめでとうございます!

私が大好きなイ・スヨンお姉様もアレサ・フランクリンが大好きだということを発見して喜ぶ私。

2004年 3月 26日 午前 12:02 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2004.03.25

ヨルダン川西岸日記

West Bank Journal: The Day of the AssassinationUtne に載った Starhawk さんによる、Shiek Yassin 暗殺の日の日記。Starhawk さんはヨルダン川西岸で農業や社会活動の指導にあたっているらしい。どんな人物かちょっと分からないところもあるが、かなり淡々とした文体でその日の様子を伝えている。

Somewhere someone is planning revenge. Someone is alive today who will soon be dead, because of this assassination. And after the revenge will come the retaliation, the tanks, the demolitions, the closures. It feels like the calm before the storm.

人々の怒りや悲しみが伝わってくる静けさゆえに、著者が息を詰めて見守っている様子が手に取るように分かる気がする。

2004年 3月 25日 午後 10:18 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2004.03.24

YES オノ・ヨーコ展

オノ・ヨーコさんの作品展が広島市現代美術館で開かれている。(今週末、3/28まで。)ジョン・レノンとの出会いのきっかけとなった梯子と虫眼鏡や、空を売る機械、百の棺、数多くのインストラクションの他、映像作品やイベントの録画フィルムを見ることができる。梯子に登って天井に書かれた文字を実際に読むことができないのが残念だが、落ちてけがをする人が出たりすると困るので仕方ないということなのだろう。 学校の春休み期間中だからか、年若い人たちが多く訪れていた。

会場の外には、白い看板に大きく黒い文字で WAR IS OVER!、その下に小書きで IF YOU WANT IT と書いてある。入場チケットには1960年代にニューヨークの街に掲げられた同じ意匠の看板の写真があしらわれており、比べてみると、今回の看板は心もち IF YOU WANT IT の文字が小さい。平和への人々の情熱が以前よりも小さくなってしまったことが反映されているようでもある。

オノ・ヨーコ展、四月には東京で開催される。(東京都現代美術館にて。)昨年の水戸芸術館での展示のページにも代表的な展示作品の写真がある。

2004年 3月 24日 午後 05:29 | | コメント (5) | トラックバック (1)

2004.03.23

眼をそらしているうちに

一年前、パレスチナのガザでイスラエル軍のブルドーザーに轢き殺された Rachel Corrie さんの母親による文章。イスラエルのシャロン政権も、アメリカのブッシュ政権も約束を反故にして真相を語っていないと訴えている。

人々の眼がアフガニスタンやイラクに向けられている間にパレスチナで何が行なわれようとしてきたか確認する必要がありそうである。暗殺や報復のテロによってそう思い至るのも情けないけれど。以前、頼まれていくつか訳した YMCA/YWCA のオブザーバ報告がそのことに早くから注意を喚起していたことを思い出す。和訳が行方不明なので元記事にリンク。

2004年 3月 23日 午後 10:52 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2004.03.22

右からの意見

アメリカ最保守の論客で、元大統領候補 Patrick J. Buchanan さんの Terrorists – and Freedom Fighters? ― 時の政権が「テロリスト」のレッテルを貼ってはばからない人たちが、見る立場によっては「自由の闘士」であることを、アイルランド共和国軍、ケニヤッタ、マンデラ、南北戦争などの例をあげて示している。逆に、自分たちが正義の戦争だと考えているものが虐殺に他ならないことを、長崎、ドレスデンを通して語っている。

右翼だ左翼だと決めつけて耳を閉ざすことが時に無意味であることを確認させてくれる一編である。同じようなことは、一水会の鈴木邦男さんが北朝鮮による拉致をめぐる日本の状況について書いたこの意見(2002年12月25日の毎日新聞の記事)を読んだ時にも感じた。一年以上経った今も、北朝鮮問題に関して自由な言論が抑制されてしまった「気味の悪い、危ない」状況はさほど変わっていないように思う。

2004年 3月 22日 午前 10:56 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2004.03.21

雨の日比谷

イラク開戦から一年の3月20日... 東京出張を延泊して日比谷野音の反戦集会(worldpeacenow.jp)に参加。 Aljazeera の報道。とても寒かった(朝日の記事では2.7度)です。会場からパレードになかなか出られなかったので、段取りが悪いなあと思っていたのですが、野音の外にも人が(というより、傘が)あふれかえっている航空写真を見て、事情を納得。

歩きながら、憲法をめぐってこの人たちとこれからまた何回もいっしょに歩くのだな、と思いました。

2004年 3月 21日 午前 12:21 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2004.03.20

まだ疑問に感じること

一年前、イラク戦争の開戦前日、職場の組合で以下の短い声明を出した。

私たち名古屋大学職員組合中央執行委員会は、アメリカによるイラクへの軍事攻撃に反対します。国連を中心とした国際秩序を無視し、独善的な正義観・価値観に基づいて、戦争という手段で問題を解決しようとするアメリカ政府の姿勢を、私たちは平和を愛する世界の数多くの人々とともに糾弾します。私たちはまた、平和を希求し戦争を永久に放棄するとした憲法の理念を忘れて武力行使を是認する日本国政府に対しても強く抗議します。

アメリカ軍による侵攻が結果として独裁的な政権を失脚させ民主主義の確立に向かわせたことについては評価できる面も大きいと思うが、一年前に私たちが感じていた疑問には(一回目の声明であげた点も含めて)何一つ納得のいく答えが示されたとは思えない。こうやって論点がずれたまま、ずるずると流れていくのだろうか。

2004年 3月 20日 午前 08:34 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2004.03.19

Peace Event and Info

Peace Event and Info ― 以前紹介した Peace Event Calendar の、もう一つの全国の平和関連イベント情報一覧。催しごとに項目がたててあるため、rss を購読すれば、とても見通しよく情報を得ることができます。

ありがたく利用させていただいています。読む側にこれほど効率よく情報が届くためには、まとめる側に多大な負担がかかっているのかもしれません。心苦しいですが、感謝、感謝です。(rss で読んでいると、カウンターが回らないので、作っている方はさびしいかもしれません。すみません。)

2004年 3月 19日 午前 08:18 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2004.03.18

嘘237

民主党の Henry Waxman 下院議員のサイトにある、ブッシュ政権がイラクに関してついた237の嘘のデータベース。分野やキーワードによる検索ができる。PDF 版もある。

The Nation に載った David Corn さんの記事より。

2004年 3月 18日 午後 09:37 | | コメント (0) | トラックバック (0)

独り言

傘をささずに歩く雨の日は止まらない涙を隠すのに適しているということを身をもって知りました。

2004年 3月 18日 午後 08:48 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2004.03.17

アラビア語入門

イラクの連合国暫定当局長官の Paul Bremer がアラビア語を学び始めたという The New Yorker記事。マッカーサーが日本語を勉強したという話は聞かない(情報求む)ので、とりあえず 60 年前に比べてアメリカ政府当局の姿勢に改善が見られるということかもしれません。

記事には、あまり役に立ちそうのないアラビア語表現集が付いています。「停電が復旧するまで、ジェスチャーをして遊びませんか?」「バスラ行きの次の列車は2009年です」等。

2004年 3月 17日 午前 08:35 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2004.03.16

イラク世論調査

NHK などが行なったイラクでの世論調査の結果について、ABC のサイトでは、ここにかなり詳しく載っています。項目によってはアラブ人とクルド人に分けて集計してあり、その大きな差に、今後に待ち受ける困難を感じてしまいます。グラフ入りでさらに詳しくまとめたものが PDF で用意されています。

BBC のページからは PDF で報告書全文が入手できます

NHK では、今はここに短いニュース原稿が載っていますが、すぐ消えてしまいそう… とても画期的な調査だと思うので、ウェブでももう少し詳しく報じてくれるといいのですが。

7時のニュースはぼーっと見ていたので、よく覚えていないのですが、「占領軍がいつまでいるべきか」という問いに対する答えは、「早く出て行ってほしい」にあたるのが「6月末の主権委譲まで」(36%)+「今すぐ」(15%)+「数ヶ月以内」(8%)=59%、「早く出て行く必要はない」にあたるのが「治安が回復するまで」(18%)+「六ヶ月以上後」(10%)=29%で、圧倒的に「早く出て行ってほしい」という意見なのですよね?なんか、テレビでは数の束ね方がおかしかったような気がしますが。

「復興に貢献して欲しい国」では、三位までに日本をあげた人の合計が35.9%で、アメリカをあげた35.7%よりも多いですね。(有意の差ではないでしょうけど。)この数字の意味は大きそう。上の占領軍に関する数字と合わせて、NGOや企業を中心とした支援の集約ではなく派兵を選んだ日本政府の判断は、イラクの人たちから見ればちょっと的はずれだったと言えるのではないかと思います。

2004年 3月 16日 午後 08:01 | | コメント (2) | トラックバック (0)

Project Gutenberg の謎の続き

TeleRead に、さらなる Project Gutenberg をめぐる謎が報告されている。まぎらわしいドメイン名が登録されていて、そこを訪れるとサダム・フセイン政権の正当性を語るサイトにリダイレクトされる。Project Gutenberg に恨みを持つ人物の嫌がらせだという。

青空文庫も、気をつけたほうがいいかも。

2004年 3月 16日 午前 08:08 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2004.03.15

Project Gutenberg 2 とは何者?

忽然と姿を現した Project Gutenberg 2 というサイト。偽物か? 分家か? 本家 Project Gutenberg と直接の関係はないように書いてあるが… HTML とともに PDF 形式での配信をうたっていること、会費制を取っている(無料なら27,000点、会員になれば 60,000点の電子テキストが利用できるとしている)こと、使用条件として、サイト内のコンテンツに著作権を主張していることなどが注目を引く。

青空文庫より数倍も大きな電子テキスト・アーカイブであるから、商業的な展開を図ろうという気があるのかもしれないし、また、詐欺的に名前を騙るサイトができたのかもしれないし… なんとも謎である。現時点で判明していることが TeleRead の記事にまとめられている。

2004年 3月 15日 午後 09:12 | | コメント (0) | トラックバック (0)

文化闘争(Kulturkampf)

The risks of waging 'culture war' ― 同性間結婚など「価値観」をめぐる右派からの攻勢が社会を傷つける可能性を考察している。The Boston Globe に一週間ほど前に掲載された James Carroll さんの論説。文中の

When quasi-hysterical fearmongering replaces reasonable debate, dark forces can be set in motion that outrun anyone's intentions, and that is especially true when the question involves a segment of society that has long been subject to irrational bigotry.

... the thing to emphasize is that a leader's exploitation of subterranean fears and prejudices for the sake of political advantage is a dangerous ploy, even if done in the name of virtue. No, make that especially if done in the name of virtue.


という一節は、アメリカで現在議論の的となっている同性間結婚の問題にとどまらず、日本の今の状況にも当てはまるのではないだろうか。 「薄笑いの首相」から「匿名掲示板」(や、その言説や雰囲気をそのまま受け継いだ日記サイト)に至るまで、自分の価値観を正しいと信じ込み、それをただ声高にがなりたてることばかりが活発であるように思われる。その代償がどのようなものになるのかをこの記事はCulture War (Kulturkampf) という語の歴史を通して教えてくれる。

2004年 3月 15日 午後 05:31 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2004.03.14

ビッグイシューと Days Japan

ビッグイシュー」第6号を買う。私は12月発行の第3号から買ってきたのだが、発行を重ねるごとに着実にがっしりした雑誌になってきているのが分かる。特に今回は日本で編集された部分「特集・非暴力のちから」に見られる日和らない姿勢に敬意を表したい。

フォトジャーナリスト、広河隆一さんの

「銃を向ける側に立って、あたかも“撃つ人”と“撃たれる人”の両方に人間性を見出すような記事には抵抗があります。」

という言葉が、既成事実化の中で私が忘れ始めていた何かを思い出させてくれた気がする。

記事の終わりに、今週末(3月20日)に広河さん編集の「Days Japan」が創刊予定とある。来週はそれも楽しみ。

2004年 3月 14日 午前 10:02 | | コメント (2) | トラックバック (1)

2004.03.13

メキシコとのFTAで著作権は?

日本とメキシコが自由貿易協定(FTA)締結に合意、5月に調印、来年中に発効の予定という記事の最後に「知的財産権など9分野で2国間協力を強化する」と書いてありますが、これには著作権制度のすり合わせも入るのでしょうか。

アメリカとオーストラリアのFTAの時(ここここで書きました)みたいに意味もなく期間延長が図られると嫌だなあ。アメリカみたいにゴリ押しするわけではないから、大丈夫かな。

メキシコの著作権保護期間は死後75年みたいです。

2004年 3月 13日 午前 12:30 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2004.03.12

子どもの読むパレスチナ

Electronic Intifada に、アメリカで(もしくは英語で)出版された子ども向けの書籍に見られるパレスチナ人の描かれ方に関する非常に包括的な論考が掲載された。

時代とともに、単にステレオタイプで描かれた無名の存在から、しっかりと人格を持つ人物として描かれるようになってきたこと、最近の作品には楽観主義はとらないが希望を持って終わるものが多いことなどが分かる。 著者も、これらの本を読んで育つ子どもたちには「壁」の向こう側を見ることができ、彼ら彼女たちが世界を担うころには大きな希望が持てると結んでいる。

この記事 "More than just stories: The portrayal of Palestinians in American children's literature" を書いた Elsa Marston さん自身、中東を舞台にした子ども向けの本を執筆してきた人らしい。記事の終わりに Marston さんのサイトへのリンクがある。

日本に目を移して考えてみると、どんなに子どもたちが韓国や中国の人たちへの心理的な距離を縮めてくれるような本を読んで育っても、少し成長してネットの掲示板などを見始めたら、いっぺんに殺伐とした雰囲気に染まってしまいそうで心配…と考えるのは、ちょっと悲観的すぎるのかな。

2004年 3月 12日 午前 11:05 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2004.03.11

xhtml 変換 perl スクリプト

ウェブページを作るのにあたって、結城浩さんの makeweb.pl をよく使わせていただいているのですが、先ほど、こんなのを見つけました ― John Gruber さんの markdown.pl。とても分かりやすい(=書きやすい・読みやすい)シンタックスでタグをつけておいたテキストを xhtml に変換してくれます。コマンドラインで動くほか、Movable Type のプラグインとしても使えるそうです。

簡単なテキストを変換させてみた感じ(細かく調べたわけではありません)では、ActivePerl 5.8 で日本語のテキストも問題なく通るようです。

ところで、これを読んでいる人で、青空文庫で使われている xhtml 変換スクリプトの開発に参加してくださる方はいらっしゃいませんでしょうか。現在使われているやつは、いくつか問題を抱えているほか、jperl 用に書かれているため、そろそろ日本語化されていない perl で動くものに書き換えなければならないと思うのですが、私では力不足なのです。

2004年 3月 11日 午後 09:23 | | コメント (0) | トラックバック (0)

猫は続く

猫の無限連鎖」「猫の無限連鎖、その後」「猫よ続け」で報告してきた Mike Stanfill さんの The Infinite Cat Project に、ウニ次の猫、Brit ちゃんが登場。

2004年 3月 11日 午前 12:12 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2004.03.10

スレイヴ

スレイヴ』の著者、畑仲哲雄さんがブログを始めているのを発見。

『スレイヴ』は1998年、紙の本と同時に電子テキストとしても出版された小説。HP 200LX のような「謎パー機(パームトップPC)」をめぐる喜劇です。青空文庫の「そらもよう」を見ると、8月22日に登録されています。もう5年以上前のことなのだと知り、びっくり。この年の秋、家族の入院していた病院と職場との間を毎夕往復する電車の中、モバイルギアで読んだのを思い出します。

謎パー機の類は市場から姿を消してしまいましたね。今あるPDAには『スレイヴ』が描くような怪しさがないし。題材としての今の旬はやはりブログ?

2004年 3月 10日 午前 12:54 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2004.03.09

アフガニスタンの米軍

アフガニスタンでアメリカ軍が過剰な暴力や連行などさまざまな人権侵害行為を行なっているという報告(英文)。Human Rights Watch がまとめたもの。

冒頭の要約を読む限り、今までにもいろいろな国への侵攻時に批判されてきたやり方を超えることを米軍がやったようにも見えないが、もちろん、だからと言って、やっていいということではない。

これが国連主導の復興活動であったならば、事情はどうであっただろうかと考えてみる。

2004年 3月 9日 午前 08:59 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2004.03.08

同時代の世界文学サイト、北朝鮮の現代小説

http://www.wordswithoutborders.org/ ― 北朝鮮、イラク、イランなど、紹介されることの少ない国々の作家による同時代の短編小説等が英語に翻訳されている。まだ始まって一年に満たないほどのサイトのようであるが、収録作品数の少ない現在でも十分に見る価値を持っている。今後の発展に強く強く期待を抱く。文学を愛する人、多様性の価値を信じ積極的にそれを探そうとする人に推したいと思う。

2ちゃんねる的な悪い空気(排他的な思想の共同化)にネットが溢れんばかりになる中で、「インターネットが普及し電子テキストの流通が盛んになってきた現代に生きていて本当によかった」と感じさせてくれる、清涼剤のようなサイトである。

2003年9月号の北朝鮮特集の中から、Han Ung-bin という作家の "Second Encounter" と題された作品を読む。冒頭の一節によれば、1999年に書かれた作品のようである。1980年代の終わり頃にピョンヤンで開かれた World Youth Festival の取材に訪れた西側のジャーナリストと、通訳として付き添った北朝鮮の男性の間のやり取りをめぐる短編。“労働者の楽園”という理想を信じる北朝鮮の人たちと、「失業者がいない」「住居は国から提供されていて家賃を払う必要がない」社会を全く理解できない西洋人の間のカルチャー・ギャップを主題としている。おそらく、北朝鮮社会を礼賛する作品として公表が認められたのだろうが、作品のもっとも根底に、著者の抱く不安感を見ることができる。日本のニュースなどで時々流される、やたら勇ましいアナウンサーでもなく、声を聞くことのできない、隠し撮りされた栄養失調の子供たちでもない、私たちとさほど変わらない生の人間がここには描かれている。

この作品を読んだからと言って北朝鮮についての洞察が深まるとかという魔法ではないだろうし、ここから得る印象によって独裁体制のもたらす惨状から目を逸らしてはならないと思う。しかし、社会やそこに生きる人々をあまりに安直に、あるいは民族差別的に語る人たちの声の大きさにうんざりとしている私にとっては、この作品はかけがえのない窓を提供してくれたのである。

2004年 3月 8日 午後 08:42 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2004.03.07

過半数

自民党が今国会で憲法を変更するための国民投票法案を提出するという記事(すぐリンク切れしそうですが asahi.com で読みました)に、“国民承認の条件を「有効投票総数の過半数」とする”という提案になると書いてありました。

最近の選挙でありがちな投票率40%だったら、有権者全体の20%の賛成でいいってこと? 職場で、絶対過半数の求められる「労働者の過半数代表」選びに労使ともどもかけずり回っていた(めでたく、職組推薦候補が全員信任されたらしい)ことを考えると、何かおちょくられているような気さえします。

「アメリカに押しつけられた憲法」とこき下ろしてきたら、結局は「国民の2割しか賛成しなかった憲法」しか作れなかった、というのでは後世の笑いものでは? そういう長い眼でやってるわけではないのかな。

2004年 3月 7日 午前 09:36 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2004.03.06

猫よ続け

先月、「猫の無限連鎖」「猫の無限連鎖、その後」で紹介した Mike Stanfill さんの The Infinite Cat Project ― 久しぶりに見たら、ついに恩姫に続く猫が現れました

恩姫の写真を撮った時、モニターがあまり大きく入らなかったので、心配していたのだけれど、Plien ちゃんの写真を撮った人が右側から覗き込むようにしてくれたため、とてもバランス良く連鎖過程が見えるようになりました。

2004年 3月 6日 午前 12:09 | | コメント (1) | トラックバック (0)

2004.03.05

キンマウンラットさんに特別滞在許可

ビルマ人のキンマウンラットさんに特別滞在許可が出たと共同通信が伝えたようです。フィリピン国籍の奥さんと二人の子どもとばらばらに強制送還されるのを心配して、去年の終わりごろ、短期間に非常に多くの人が嘆願書に署名して提出したあの人です。本当に「よかった!」といった感じですね。

ソースは Japan Today の記事 Japan to allow Myanmar activist, family to stay です。

2004年 3月 5日 午後 05:47 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2004.03.04

国防省がまとめた環境激変のシナリオ

海外ボツ!Newsの「地球温暖化の影響で近い将来、第3次世界大戦が勃発する!」や、だって人間なんだもんの「世界的な大規模戦争 国防省極秘レポート発覚」、エコロジーシンフォニーの「米国国防省、温暖化で国際紛争多発の可能性高いと報告」で取り上げられているレポートはこれらしい:

"An Abrupt Climate Change Scenario and Its Implications for United States National Security," October 2003, by Peter Schwartz and Doug Randall

2010年ごろから気候が激変、日本などでは年間平均気温が5度ぐらい下がるとか。まあ、今まではありえないと考えられてきたことも、専門家に聞いた話を総合して考えると想像以上に確率が高いことがわかった、これは極端だが不可能ではないシナリオである、というのが基調であるので、すわ大変ということではあるまい。で、気候が変わると食料生産等に影響が出て、紛争が多発するという予測である。

終わりのほうに、「日本のような国は政府が国民に行動様式を容易に変えさせられるので、生き延びられるだろう」みたいに書いてある。(p.19)たしかに、「これからは派兵をしなければ国際貢献にはならないのだ」と政府が唱えているうちにそう信じ出した人たちもけっこういるところを見ると、これはあたっているかもしれない。

2004年 3月 4日 午後 08:47 | | コメント (0) | トラックバック (1)

2004.03.03

派兵は同盟維持のため(外相談)

開戦前、イラクが大量破壊兵器を保持していることは間違いないと思っていた。派兵を決断した最大の理由はアメリカとの同盟関係の維持であった。外相談。

川口外相ではなく、オーストラリアの Downer 外相の発言です。Sydney Morning Herald 紙の記事より。

"It wasn't a time in our history to have a great and historic breach with the United States. If we were to walk away from the American alliance it would leave us as a country very vulnerable and very open, particularly given the environment we have with terrorism in South-East Asia, the North Korean issue."

開戦は国連の意向に沿ったものだなどと依然として主張する詭弁家よりは少しマシなのかもしれませんが、基本線は小泉、石破発言と同じですし、どの国の政府も大変だなぁ、と思ってしまいました。アメリカの覇権は強いですね。それに屈するのがちょっと早すぎると思うけど。

2004年 3月 3日 午前 09:02 | | コメント (0) | トラックバック (0)

イラク人はこうやって殺される

はなゆーさんのところで見た米兵によるイラク人負傷者殺害場面の映像。非常に冷酷に殺傷が行なわれている場面のなので、特に子どもには見せるべきではないと思います。

はなゆーさんが報じるように、ドイツのテレビ局が先週放映したものですが、この記事(英語)によれば、もともとはアパッチヘリコプターからの射撃映像は12月1日に撮影されたものでアメリカABCが、イラク人を撃ち殺した兵士が歓声をあげたり「気持ちよかった」と語っている映像はCNNが流したものらしいです。武器を手にしていない負傷者の殺害がジュネーブ条約違反であるなどの論点はアメリカでの報道では避けられていたようです。

ドイツNDRの番組Panoramaのページにビデオおよび書き起こしへのリンクがあります。

私には戦争犯罪が成立するかなどについて判断する知識があるわけではないのですが、ブッシュ大統領による大規模戦闘の終結宣言が出されてから半年以上も経って、このような状態であることは、かなりショックでした。日本政府に言わせれば、これでも正規軍との戦闘ではないので特措法では非戦闘地域になるのであるとか、サマワはもっと安全だとか、米軍とは別々に行動しているのだということなのでしょう。その同じ説明がイラクの人たちにも受け入れられなければ意味がないと思うのですが、本当に大丈夫なのでしょうか。

2004年 3月 3日 午前 12:53 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2004.03.02

ヌードで学ぶフランス語・ドイツ語

香港でケーブルテレビ会社を所有している実業家が、裸の先生が外国語を教える番組を企画しているという話が出ていました。

Having trouble learning French? Need some help with those German lessons? Then speak to Jesse Au King-wai, who has a novel idea for teaching languages.

"Naked teachers are the way forward," says the excitable 34-year old who is leading a mini-sexual revolution in usually straight-laced Hong Kong. "I want to make nudity educational, as well as entertaining."


アダルト映画みたいな話ですが。というか、しっかりポルノですね。(引用は HK entrepreneur wants to make pornography educational より。)

「女性をモノとして扱っていてけしからん」という人権の視点からも「だれでも効果的に言葉を教えられるわけではない」という言語学の視点からも瞬殺の位置にターゲットがあるのに、なぜか撃ちそこねてしまう、この不思議さは何だろう。

この人、女性のニュースキャスターが衣服を脱ぎながらニュースを伝える番組というのをすでにやっていて、出演者を見つけるのがむずかしかったことを、次のように語っています。

"Hong Kong is a small place and it's difficult to find girls who are prepared to go naked on TV because there is a chance they will be seen by people they know.

"It's not like in Japan, which is a big country and girls from one part of it can appear on TV and not be recognised people in any other part of the country."


なんだか、あっけらかーんとしすぎていて、何と反応していいやら… もっと紋切り型に怒れるようになったほうがいいのか、私。

2004年 3月 2日 午後 02:47 | | コメント (0) | トラックバック (0)

アルジャジーラがマーサ・スチュワート裁判の様子を伝えた!

はなゆーさんの「低気温のエクスタシー」風のタイトルにしてみました。記事(英語版)はこちら

元祖カリスマ主婦のはやめて、イラクの大学関係の記事 "Iraqi intellectuals under siege" のほうを読みました。

バグダッド大学学長をはじめ、多くの大学教員が暗殺されたり拉致されたりしているという話です。兵器関係の情報を占領軍に流したとことへの制裁のためにバース党員が暗殺を行なっているのだという内務副大臣の話を紹介しつつ、殺されたのが科学者だけでなく文学を専門とする人なども含まれていることを挙げ、その説明は疑問だとしています。拉致に関しては、調査に協力的だったにも関わらず、米軍に事情聴取のために連行されて一か月音沙汰がない化学者の家族の証言が載せられています。占領に反対の意見を発表することによって身の危険を感じるようになった、戦争後およそ 2,000 人の教員や研究者が国外に脱出した、などとも書かれています。

以前読んだような明るい話題ばかりではないようです。

2004年 3月 2日 午後 02:39 | | コメント (0) | トラックバック (1)

2004.03.01

50年目のビキニ・デー

1954年3月1日、マーシャル諸島ビキニ環礁で行われた米国の水爆実験によってまぐろ漁船第五福龍丸など日本の漁船約1,000隻が被曝した。

ビキニの灰のことや現代の心配事である劣化ウラン弾のことなどの不勉強を恥じ、RadWaste.orgのサイトや写真家森住卓さんのサイトのビキニ水爆実験のページなどを読む。

自分が仮に50年後に生きていたとして、どのような教訓を若い世代に伝えることができるか、はなはだ心許ない。いや、悲しい教訓を伝える必要がないのなら、その方が喜ばしいのである。

飯島宗一さんの訃報を聞く。1987年に名古屋大学平和憲章が制定された時の学長で、広島・長崎の放射線被害の研究で知られる人である。一年半ほど前、職員組合でパンフレット作成のために昔の写真を探していた時、そのころから名大にいた人たちが飯島学長のことを懐かしそうに語っていたのが印象深い。

2004年 3月 1日 午後 07:15 | | コメント (0) | トラックバック (0)

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