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2004.02.27

自衛隊でなければ

先日、アナン国連事務総長の演説を国会のネット中継で見た。自衛隊の派遣について、「困難な議論を経て」といった言葉で表現していたと思う。「困難な」というのは、まずは憲法との整合性の問題のことだと思うが、それだけではなく「何をいつまでも議論しているんだろう。もっとさっさと始められる支援をすればいいのに」という苛立ちから出た言葉だったのではないかとも思う。おかしな報道には抗議しよう日記経由でフランスに本部を持つ ACTED という NGO がサマワで給水活動を行なっているというのを知り、少し調べてみて、そんな感想を抱いた。

ACTED (L'Agence d'Aide a la Cooperation Technique et au Developpement) のサイトで Muthanna で検索してみると、ムサンナ地方で給水浄水活動の予定という項目(34万人が恩恵を受けるだろうとの予測が述べられている)や、サマワで学校の復旧支援の予定といった項目がある。Al Muthana と Najaf に関する記述のページでは、給水の目標値が一日に3万立方メートル、20万人への供給を目指した別のプロジェクトもあることが分かる。(ACTED のサイトでは、あまり進捗状況が把握できなかった。それでも、そもそもの数値目標が書いていない自衛隊のサイト―私が見つけられなかっただけかもしれません―よりましであると思う。)

その他、いくつかのサイトをチラチラと見ただけなのだが、Islamic Relief Agency のレポートからは、ACTED が昨年5月には既にムサンナ地方で活動を始めていたことが分かった。アメリカ政府の Agency for International Development の10月の報告書からは、暫定統治機構のもとで米政府機関である USAID が国連や ACTED のような NGO、民間企業などと連携して復興に当たっていることが分かった。

早急に結論に飛びつくつもりはないが、こうやって日本でパソコンに向って調べものをしているだけでは、なぜ「自衛隊でなければならなかったか」という問いに答える要素はなかなか出てこないというのが正直な印象である。給水活動という形の支援に軍隊が必要なのか。国が支援を行なう際に NGO との連繋に重点を置くという選択肢はなかったのか。大規模に宿営地を作るところから始めなければならない自衛隊部隊の派遣はフットワークが重すぎるのではないか。それらの問いに対して、是にしろ否にしろ、私たちは胸を張って答えることができない。その答えを見つけるのに役立つ話を、イラクからニュースを伝える人、イラクで支援を行なっている人たちから、ぜひもっと聞きたいと思う。

2004年 2月 27日 午前 09:36 | | この月のアーカイブへ

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